「わがまま」という言葉は、ほとんどの場合悪いイメージで使われるのではないでしょうか。
確かに、「あの人はわがままだ」とネガティブなイメージで使いますよね。
ただ、わがままの意味を考えると、実は悪い面だけではないのです。
今回は、
といった方に、わがままが本当に悪いことなのかを解説。
わがままには「良いわがまま」と「悪いわがまま」が存在します。
良いわがままを身に付けることは、自分らしい人生を送ることのヒントになるのです。
一度きりの人生、できる限り人らしく生きたいですよね。
本記事では、良いわがままと悪いわがままの定義や、良いわがままを身に付ける方法について詳しく解説します。
「自分ももう少しわがままになれたらなぁ…」と頭を悩ませているあなた。
ぜひ本記事を参考にいいわがままを身に付けて、自分らしい人生を歩みませんか。
本記事のポイントは次の通りです。
「良いわがまま」を身に付けて、さらに自分らしい人生を!
「わがまま」が悪いこととは限らない
「わがまま」と聞くと、悪いイメージが浮かぶ方も少なくないでしょう。
なんか、自分勝手で周りを振り回しているイメージがありますよね。
相手の気持ちや都合を考えずに、自分の「したい」を優先する態度に対して使われることが多い「わがまま」という言葉。
ただ、わがままには悪い側面だけではなく、良い面もあります。
ここでは、「わがまま」という言葉の意味について深堀して解説。
普段使っている「わがまま」という言葉に、どんな意味が含まれているか改めて考えてみましょう。
わがままの意味
「わがまま」の意味を辞書で調べると、次のようなものが出てきます。
①自分の思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。気まま。ほしいまま。自分勝手。
②自分の思いのまま。
引用:goo辞書
まぁそうだよねって感じの意味です。
「自分勝手」「ほしいまま」といった言葉を見ると、どうしても悪いイメージが先行します。
ただ、「自分の思い通りに振る舞うこと」「自分の思いのまま」ということ自体は、必ずしも悪いこととはいえないのではないでしょうか。
本当は誰しも「自分の思いのままに生きたい」と願っている部分はあるはずです。
自分らしく振る舞うことがむずかしいからこそ、悪い意味に捉えられやすいのかもしれませんね。
わがままには生きやすさのヒントがある
悪いイメージが先行しがちな「わがまま」という言葉ですが、実は生きやすさのヒントが隠されています。
子どもの頃は多くの人が本心のままに遊んだり、感情を出したりしてきたはずです。
ただ、大人になるにつれて「本心のまま」行動することがむずかしくなりますよね。
「やらなきゃいけないこと」「こうあるべき」みたいなものが増えていきますからね。げんなり。
わがままに生きることがむずかしくなって、息苦しさを感じている人も多いのではないでしょうか。
子どもの頃には感じなかった生きづらさ。
わがままに生きられたときは、確かに息苦しさは少なかったはずです。
わがままには悪いイメージがあり、周りの人の迷惑になることもあります。
ただ、わがままに行動するからこそ得られた「自分らしさ」があることも確かです。
「一人になって好き勝手したい!」という欲求に駆られるのは、自分らしさを求めている証拠かもしれませんね。あれ、みなさんも欲求に駆られますよね?(笑)
どうして「わがまま=悪いこと」と思われるのか?
「わがまま」にはネガティブなイメージが先行しがちです。
確かに「自分らしく生きる」というポジティブな側面は、なかなか考えられませんよね。
「わがまま=悪いこと」と思われがちな理由には、次のようなものがあるでしょう。
自分の意見や価値観を貫こうとすると、どうしても他者とぶつかってしまうことがあります。
自分の気持ちを一方的に押し付けてしまい、周囲に不快感を与えてしまうことが、「わがまま=悪い」と思われがちな理由のひとつです。
また、ほとんどの人が成長の過程で「ルールを守りましょう」「大人はこうあるべき」と教えられ、実践しながら生きています。
必要なことでもありながら、息苦しいことでもあるんですけどね。
多くの人が守っているルールや規範を破ることは、周囲に不快感を与えるでしょう。
たとえルールや規範を破っていなくても、自分らしく振る舞っている姿が少数派として捉えられ、珍しいものとして扱われるかもしれません。
また、わがままには怒りや悲しみといったネガティブな感情が伴う場合があります。
「やだやだ~!」と駄々をこねる子どもは、まさにそうかもしれませんね。
怒りや理不尽な要求は、周囲に不快感を与えてしまいます。
欲求や希望をもったり、相手に伝えたりすること自体は悪いことではありませんが、ネガティブな感情が伴うと、一気に悪いイメージがついてしまうのです。
わがままには「良いわがまま」と「悪いわがまま」がある
「わがまま」には悪いイメージがつきがちですが、悪い面だけではなく良い面も存在します。
わがままには「自分の思いのまま」という意味が含まれています。
自分の思いのままに生きることは、決して悪いことではありません。
むしろみんなが望んでいることですよね。僕もです。
ここでは、「良いわがまま」と「悪いわがまま」の違いを具体的に解説します。
良いわがままの意味を知って、ぜひ自分らしい人生のヒントにしてみてくださいね。
良いわがままは“心に素直に自分らしく生きること”
「わがまま」には「自分の思いのまま」「気まま」といった意味があります。
「気ままな生活」ってなんか良い響きですよね~。
人間誰しも、本当は自分の思いのままに生きたいもの。
ただ、周囲やルールなどの存在により、100%自分の思いのままに生きることはむずかしいでしょう。
それでも「自分の思いのまま」「気まま」に行動できる場面が生活のなかに増えると、自然と自分らしい人生になっていきます。
僕もXなどで「心に素直に生きる」ことについて発信しています。
ひとりひとりが素朴な期待や希望、願望をもつことは素敵なことです。
「良いわがまま」はわがままの良い部分だけ切り取ったような存在で、自分らしい人生を送るために重要な要素といえるでしょう。
悪いわがままは“周囲への配慮が欠けている状態”
「悪いわがまま」は多くの人がもつような「自分勝手で周りを振り回す」「相手の気持ちを考えない」といった、周囲への配慮が欠けているイメージです。
「自分の思い通り」という点では良いわがままと共通しているといえますが、相手への配慮の有無は自分が幸せに生きられるかに大きく関わってきます。
相手への配慮がなければ人間関係にヒビが入り、自分らしく行動できたとしても周囲からの反感や対立で辛い思いをするでしょう。
ハーバード大学の成人発達研究でも、良好な人間関係は長期的な幸福と健康に大きく影響することが示されていますよね。
「自分らしく生きられたら周りにどう思われてもいい」という心構えもある意味必要なことですが、周囲への配慮が欠けている状態では周囲の幸せを奪ってしまう可能性があることは覚えておきましょう。
良いわがままを貫くメリットとデメリット
自分らしい人生を送るために「良いわがまま」を貫くことは大切です。
今までおさえこんできた本心を軸に生きることで、より自分に合った生き方を選択できます。
良いわがままを貫くことにはメリットが多いですが、実はデメリットといえる部分も。
ここでは、良いわがままを貫くメリットとデメリットについて解説します。
デメリットを知っておけば、うまくカバーすることもできそうですよね。
まずはメリットから解説します。
良いわがままを貫くメリット
良いわがままを貫くメリットには次のようなものがあります。
わがままは「自分の思うまま」。
良いわがままを貫くことで、本心に従って心に素直な生き方ができるようになります。
大人になると本心は見えづらくなるもの。
良いわがままを身に付けることで、本来の自分を取り戻してより自分らしい人生が送れるようになるでしょう。
僕もさまざまな経験を経て今の生き方にたどり着いて、だいぶ「自分らしく生きられているな~」と思えるようになりました。
日々の生活が忙しくて「自分は何がしたいんだろう」と本心がわからなくなったり、考える暇もなかったりする人も少なくないでしょう。
本心からの「したい」に気づければ、今まで以上に好きなことや得意分野が見つかって、生活や仕事が一変する可能性もあります。
教師をやっていた頃を考えると、まさか自分がライターとして在宅ワークをしているとは夢にも思いませんでした。
相手に配慮しながら自己主張ができるため、人間関係も円滑になったり深まったりしやすいことも、良いわがままを貫くメリットといえます。
自分の主張だけを通すのではなく、相手の意見も尊重できるバランスを取ることが良いわがままの特徴です。
良いわがままを貫くデメリット
良いわがままを貫くためには自分の思いだけではなく、周囲への配慮が必要です。
ほどよいバランス感覚は自分で見つけるしかないんですよね。
自分の主張と周囲への配慮のバランスは目に見えないため、保つことがとてもむずかしいもの。
バランスを失うと一気に悪いわがままに変わってしまう可能性があります。
良いわがままのバランスを崩してしまうと、次のようなデメリットが考えられるでしょう。
自分の主張が強くなりすぎると、悪いわがままのイメージそのままに「自分勝手」「迷惑な人」と捉えられかねません。
自分の思い通りに行動できたとしても、結果的に周囲の人は遠ざかり、人間関係がむずかしくなってしまいます。
人間関係は幸福の重要な要素。
人間関係が悪くなりすぎると、結局は自分の幸福度を下げてしまうことになるでしょう。
いくら自分の思い通りにできても、めっちゃ嫌われるのは辛いですね。
また、自分らしい生き方は人によっては珍しく映るもの。
「変わった人」と見られ、距離を取られる可能性もあるでしょう。
まぁ、そんな人のことは気にしなくていいんですけどね。自分の個性を受け入れてくれる人と付き合えばいいと思います!
良いわがままを身に付ける方法
良いわがままを身に付けることで、「自分らしく生きられる」「人間関係が良好になる」といったメリットがあります。
でもどうすればうまく周囲とのバランスをとりながら、良いわがままを貫いていけるのかわかりませんよね。
ここでは、良いわがままを身に付ける方法から、周囲とのバランスをとるための考え方まで解説します。
ぜひ目を通して、良いわがままを身に付けて自分らしく幸せな人生を手に入れましょう。
良いわがままを身に付ける方法は次の通りです。
それぞれの方法について詳しく解説しますね。
本心を認識する
良いわがままを身に付けるためには、まず「自分がどうしたいか」という本心に気づくことが欠かせません。
本心がわかれば、あとはそれをどう実行するか考えて行動に移すだけです。
ただ、「やるべきこと」「忙しさ」にあふれている日常のなかで本心に気づくことは意外と簡単ではありません。
「疲れた~」「休みたい」って思いだけで毎日が過ぎ去っていきますよね。それもある種の本心なのでしょうが。
本心に気づくために、次のようなことを意識してやってみましょう。
日常で何かに挑戦する前の気持ちや、経験したあとの心の動きに注意を向けることは大切です。
特に強い感情が起こったときは、自分の本心を表していることが多いでしょう。
たとえネガティブな感情であっても「自分は今不安になっている」「怒りを感じている」と認識することで、あとで背景にある本心について考える材料になります。
感情が起こることには必ず理由がありますからね。自分の性格や価値観が関係しているはずです。
また、「今感じていること」を紙に書き出したり、「今日感じたこと」を日記に付けたりすることで、自分の本心についての情報を蓄積できます。
信頼できる人に相談してみることも、本心を知るために有効な方法でしょう。
対話のなかで気づかされることがあったり、客観的に見た自分を知る機会になります。
他人と対話しているときに感じたことも大切です。今まで奥底に眠っていた価値観や本心を呼び起こすきっかけになるかもしれません。
自分の本心を探るときは、他人の目は一切排除しましょう。
つい「これをやったらどう思われるか」といった他人の目を気にしてしまいがちです。
他人の目や評価を気にしていては、自分が本当に望んでいることにたどり着くことはできません。
つい気にしちゃうんですけど、「誰も見ていないなかで好きなことができるとしたら?」といった感じで自分に質問してみるといいかもしれません。
読書をしてさまざまな生き方をしている人や、新しい価値観に触れることで「こういう風になりたい」という気持ちが湧き上がってくることもあります。
自分の言動が周囲に与える影響を考える
良いわがままを実践するためには、周囲への配慮は欠かせません。
自分の思いを通すだけでは、相手を不快にしてしまったり迷惑をかけたりして、悪いわがままになりかねません。
自分の言動が周囲に与える影響を考えるために、次の点を意識してみましょう。
相手の価値観を否定していないか
自分の考えや思いを主張することは、良いわがままを貫くために大切なことですが、同時に相手の価値観を尊重することもいい人間関係を築くために重要です。
自分の主張をしつつ、相手の価値観を否定していないか常に念頭におくことで悪いわがままに陥ることを避けられるでしょう。
無意識のうちに押し付けになってしまうこともありますが、「頭に入れておく」だけでも人間関係は違ってきますよ。
具体的には、
といった工夫で、相手の価値観を否定することを防げるでしょう。
価値観の押し付けになっていないか
人それぞれ違う価値観をもっています。
まったく同じ価値観をもっている人は誰一人として存在しないはずです。
人それぞれ自分の価値観に従って生きていて、ほかの人のものを無理に押し付けられることは息苦しいもの。
僕には僕の価値観があって、もちろんほかの人と合わないこともあります。
知らず知らずのうちに価値観を押し付けてしまうと、相手との人間関係がうまくいかないことがあります。
「自分と他人の価値観は違う」ということを前提に、境界線を明確にして接することが大切です。
自分にはない価値観を相手がもっていることは当然のこと。
「なるほど、そんな考え方もあるのか」といった受け入れる声を心のなかで唱えることは大事です。
他人の価値観にとやかく言う必要はありません。
どうしても価値観が合わない人とは距離をとるといいでしょう。
自分がどんな価値観をもっているか明確にし、無意識に相手の価値観を否定してしまう可能性があることを常に意識しておくことがおすすめです。
周囲とwin-winの関係になっているか
「win‐win」という言葉、最近よく耳にするようになりました。
自分にも相手にもメリットがある状態のことです。利益だけでなく、満足感など心理的な要素も含まれます。
自分と相手がwin-winの関係になっているか意識することも、良いわがままを身に付けるために大切なことです。
悪いわがままでは決してwin‐winの関係は生まれません。
一方だけが満足して、相手は不快になるケースが多いためです。
自分だけが我慢するケースもありそうですね。自分の満足も得つつ、相手にもメリットがあるようにする…なかなかむずかしそうです。
ただ、そのバランスこそが良いわがままに直結する大事なこと。
むずかしいことですが、win‐winの関係を模索し続ける姿勢をもつことが第一歩です。
具体的には、
といったことを意識するとよいでしょう。
上述した「相手の話をさえぎらずに最後まで聴く」という姿勢も大切ですね。傾聴のスキルはwin‐winの関係を築くときにも、大いに役立ちます。
主語を付けた会話を意識する
みなさんは会話をするときに、主語を意識しているでしょうか。
主語…?
会話のなかの「誰」にあたる部分で、主語を意識することで「誰の意見や感情なのか」といったことが明確になります。
特に「僕は」「私は」といった主語を意識して使うことは、自分の主張を明確に伝えることにつながります。
脳は自分が発した言葉を自分に向けられたものとして受け取る特性があり、主語を意識することで自己認識や自己理解を深める効果もあります。
良いわがままを貫くためには、自分の主張を明確にすることが大切ですからね。
また、主語を明確にすることで相手とのコミュニケーションが円滑になり、誤解を少なくする効果も期待できます。
自分の主張を明確にしつつ、相手と良好なコミュニケーションをとることは、良いわがままを身に付けるために欠かせません。
小さなわがままから試してみる
良いわがままを身に付けたくても、これまで自分をおさえてきた人にとって自分の主張を通すということは不安を感じるものです。
いきなり自己主張するのはハードルが高いですよね。どう思われるかやっぱり気になりますし。
いきなり自己主張をすることに抵抗がある方には、まず「小さなわがまま」を試してみることがおすすめです。
たとえば、
といったことから試してみるといいでしょう。
「え、これだけ?」って思うかもしれませんが、今までわがままを言ってこなかった人にとっては結構勇気がいることです。
大事なことは本心を感じて、実行してみること。
良いわがままにおける「自分の主張」は心に素直なものでなければなりません。
小さなことからでも構いません。
本心を叶える場面を日常的につくってみてくださいね。
子どもをお手本にする
子どもは本能のままに自分の思いを通しています。
小さな子どもほど、遊びたいように遊んだり、嫌なものは「いやーーーー‼」と言ったりしますよね。
僕も6歳と2歳の子どもがいますが、「好き放題やってるな~」と思います…とほほ。
ただ、子どもの「好き放題」は、大人になるにつれてどんどん失われていくものです。
「飽きたらやめる」「眠かったら寝る」といったことは、大人になると「良くないこと」として認識されることだってあります。
子どものわがままは周囲を考えられない場合も多いため、良いわがままとはいえないかもしれません。
それでも、子どもの気ままな振る舞いには、大人が参考にすべき部分があります。
確かに子どもの頃って自由なことが多くて、楽しかったイメージがあります。
子どもの本心に従う姿勢を見習って、日々の息詰まる生活に「子ども心」をプラスしてみてはいかがでしょうか。
良いわがままを身に付けて自分らしく生きよう
本記事では、
といった方に向けて、「わがままは本当に悪いこと?」という問いについて答えてきました。
本記事のポイントは次の通りです。
わがままには「良いわがまま」と「悪いわがまま」があります。
大人になると自分の本心に蓋をして、やらなければいけないことや世間の目に縛られて生きづらくなることもありますよね。
ぜひ、本記事を参考に良いわがままを身に付けて、自分らしい人生を送るヒントにしてみてください。
僕も自分らしさを模索し続けます!
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